「おいしく食べる」ということは「安全に食べる」ということにも気を配る必要があります。
すなわち誤嚥を防いで安全に食べるためには、食事姿勢がとても大切になります。
食べた物をしっかり飲み込んで食道に送るためには、首の角度が重要です。
車椅子に座って食事をとっているが、
姿勢が崩れて長く座っていられない
このようなご相談は多くみられます。リハビリスタッフが相談訪問に伺い、ベッドやポータブルトイレの配置、手すりや柵の必要性についても検討致します。また、動作面で不安がある場合は1~2ヶ月の短期間のリハビリで調整を図ることもあります。
ベッド上で食事を摂っているが、お尻がずり下がり、
姿勢の維持ができない
ベッドのギャッジを上げる際まず足の方から上げてから頭の方を上げてみましょう。足を踏ん張れず体がずり下がる場合は、丸めた座布団やクッション等を足の底にしっかり付けることで予防できます。
お尻に傷があり痛みで長く座れない
傷の深さ、程度によって多少差はありますが、エアータイプや低反発性のクッションを使用することで痛みを軽減させる可能性があります。
背中が丸まりその為テーブルが高く、
器の中身が良く見えない
座布団やクッションで座面の高さを上げてみましょう。
座面が高くなったことで足の底が浮いてしまう時には、足台や厚い雑誌等を使いしっかり踏ん張らせて下さい。
唾液や汁物でむせることがたびたびある
片麻痺のある方は麻痺のない方から介助するように姿勢を作りましょう。
どうしても体が麻痺側に倒れやすいので、脇・肘の下等にクッションや丸めたタオルを当て支えてあげるのも良いでしょう。
むせ込みがひどい場合は食形態の工夫も必要になります。
・食事に集中できる環境をつくる
・食事の興味をそらす物を近くに置かない
・使い慣れた食器を使う
・介助者も心に余裕を持ちましょう
・食事中に不要に話かけない